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ANA ボンバルディア 事故 故障が多発。伊丹空港に緊急着陸。 [メディアとニュース]

10日、伊丹空港発新潟空港行きの全日空(ANA)所属の、

ボンバルディア機の操縦席の窓にヒビが入り、

伊丹空港に緊急着陸というニュースが流れた。

なぜトラブルがボンバルディア機に続くのであろうか。ボンバルディアとは、

アメリカの航空機メーカーボーイング社、ヨーロッパのエアバス社につぐ、

世界第3位のカナダの航空機製造メーカーである。

今回問題となった機種は、

DHC8―402型で、

近距離運行用の双発のプロペラ機。


皆さん記憶に新しいかもしれないが、

2007年3月13日に高知空港で起こった、

全日空機胴体着陸事故も、

同系統のDHC8シリーズのボンバルディア機であった。

この時も、前輪のランディングギアが出ず、

後輪のみで無事胴体着陸に成功している。

実は他にも、大きく報道されていないだけで、

日本だけでも車輪が降りず、

手動で降ろすはめになった大事故になりかねない、

重大インシデントとよばれる未遂がいくつか起こっている。

(重大インシデントとは重大事故になりかねない未遂の出来事のこと)

また海外では別の胴体着陸事故が2件発生している。

なぜ、ボンバルディア機にトラブルが相次ぐにも関わらず、

航空会社は同機を使い続けるのか。


それには複雑な関係と、ライバルの少なさがあげられる。

まず、このDHC8という機体は、

日本メーカーも部品の供給に携わっており、

部品の調達が安価で、調達しやすいというメリットがあげられる。

航空会社にとっても日本で部品が調達できることは、

整備しやすさにおいても、調達のコストを考えても、

メリットが多くあげられるわけだ。

利益を上げにくい地方路線に多いボンバルディア機を、

そう簡単に航空会社は手放せないということだ。


もう1つ理由がある。

それはライバルメーカーが少ないということ。

たくさんの派生機種とライバルメーカーが混在するジェット機市場と違って、

30~50名程度が搭乗できる近距離用のプロペラ双発機を製造しているメーカーは殆ど無い。


これには理由がある。

少し前までは航空機市場はジェット機が主流になりつつあったため、

航空機メーカー各社は製造の主力を、

ジェット機にシフトしていき、

プロペラ機の生産は減っていった。

だが、昨今の9.11同時多発テロや、

リーマン・ショックを受けてオイル値が高騰。

ジェット機は早いのが特徴だが、

近距離路線ではそんなに時間的に変わらないため、

低燃費ですむ双発プロペラ機に注目が集まった。

そのため、各社撤退していた市場に、

ボンバルディアしかほぼメーカーがおらず、

市場の独占状態が続いたわけだ。


だが、製造メーカーである以上、

特に人の命を預かる航空機メーカーにとって、

これ以上信用を失えば、

航空業界も黙ってはいない。


実際、同市場にフランスのメーカーが新規参入をしてきており、

独占市場は崩れつつある。


ボンバルディアには人の命を預かるメーカーとして、

これからの舵取りをして行かなければいけない、

転換期にあるのかもしれない。


ヒロシ
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